Futatsu no Kage - ( ふたつの影 ) - Touya Kobayashi
Romaji
ふたり並んで歩くと
僕の影に隠れる
だけど僕の影の形は
あなたにそっくりだ
一番近くで一番長く
一番愛してくれた人
本当は離れたくないのに
もうこれが最後かな
聞き飽きた口癖も
何気ない世間話も
帰ったら優しい「おかえり」も
この世界は嘘みたいに
いつもと同じ暮らしに戻る
あなたのいない日々さえ
いつの日か馴染んで
いつの日かあたりまえに
なってしまうのかな
嫌な事があった
心配させたくないから
無理して笑顔を作ってても
すぐに見透かされたね
気が付けばいたるところが
あなたの色に染まっていて
笑えるくらい僕は
あなたでできていたと思い知るんだ
駅から遠ざかってく
吊革が手を振るよう揺れている
幼かった僕をさ
あの街に置いておこう
あなたと約束した夢
あなたに見せたかった景色も
ポッケの奥に入れたまま
未来へと歩いてゆく
一歩ずつ歩いてゆく
ふたつでひとつの影